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日本酒の「R7BY」「R6BY」とは?酒造年度の読み方と1年違いの見分け方

日本酒のラベルや通販サイトの商品名に、「R7BY」「R6BY」という表記を見かけることがあります。これは酒造年度の略です。

調べてみると、同じ店の同じ棚に1年違いのお酒が並んでいました。季節限定酒を買うとき、この表記が読めるかどうかで選び方が変わります。

結論:BYは「7月1日から翌年6月30日まで」の区切り

日本酒造組合中央会の用語集には、次のように書かれています。

その年の7月1日から、翌年の6月30日までを1酒造年度とする。BYと略記する。

日本酒造組合中央会「日本酒用語集」酒造年度(2026年8月9日確認)

BYは Brewery Year の略で、暦の年(1月〜12月)とはずれています。日本酒は秋に収穫した新米で冬に仕込むため、造りの1シーズンが暦の年をまたぎます。そこで7月始まりの区切りが使われます。

「R」は令和です。この定義から計算すると、次のようになります。

表記 酒造年度 期間 主に仕込まれる時期
R7BY 令和7酒造年度 2025年7月1日〜2026年6月30日 2025年冬〜2026年春
R6BY 令和6酒造年度 2024年7月1日〜2025年6月30日 2024年冬〜2025年春
R5BY 令和5酒造年度 2023年7月1日〜2024年6月30日 2023年冬〜2024年春
中央会の定義(7月1日〜翌年6月30日)にもとづく計算 ※スマートフォンでは横にスクロールできます

同じ棚に1年違いが並んでいた

2026年8月9日に、楽天市場の同一店舗(水新酒店)で確認した2商品です。どちらも秋の季節限定酒として並んでいましたが、酒造年度が1年違います。

商品名 蔵元 都道府県 容量 酒造年度
ひやおろし 陸奥八仙 緑ラベル 特別純米 八戸酒造 青森 1800ml R7BY
菱湖 純米 秋あがり 火入れ 峰乃白梅酒造 新潟 1800ml R6BY
各商品ページの記載(2026年8月9日確認) ※スマートフォンでは横にスクロールできます

上の計算表と照らすと、陸奥八仙は2025年冬〜2026年春の造り、菱湖は2024年冬〜2025年春の造りということになります。

2026年秋のひやおろしは、どちらの年度か

ひやおろしは、日本酒造組合中央会の説明では次のような酒です。

冬から春にかけて造られた新酒が蔵の中で静かに息づき、夏を経て熟成した味わいとなって出荷されるのが「ひやおろし」です。

日本酒造組合中央会「四季折々の楽しみ方」(2026年8月9日確認)

2026年の秋に出荷されるひやおろしは、2025年冬〜2026年春に仕込まれ、2026年の夏を越したものです。上の表に当てはめるとR7BYにあたります。

R6BYと書かれていれば、そのひと夏さらに長く寝かせた酒ということになります。悪いという意味ではありません。熟成期間が違うので、味わいの前提が違うということです。

覚えておくと役に立つ計算

令和の年数に2018を足すと、その酒造年度が始まる西暦の年になります。R7BY なら 7 + 2018 = 2025年。つまり2025年7月1日から2026年6月30日までです。

※本サイトが中央会の定義から算出したものです。ラベルの表記そのものは商品ごとに確認してください。

BY表記は、ある商品とない商品がある

2026年8月9日に楽天市場で3回の検索を行い、合計40件の商品名を確認しました(重複は除いていません)。そのうち商品名にBY表記があったのは5件でした。

つまり多くの商品では、商品名からは酒造年度が分かりません。気になる場合は、商品ページの説明欄を読むか、販売店に問い合わせる必要があります。当サイトでは、表記が確認できなかった商品について酒造年度を推測して書くことはしません。

あわせて知っておきたい表記

季節限定酒のラベルによく出てくる語を、中央会の用語集から引用します。いずれも原文のままです。

用語 日本酒造組合中央会「日本酒用語集」の説明(原文)
新酒 その年に造った酒のことであり、狭い意味ではその年にとれた新米で造った酒をいう。まだ熟成が進んでいないため特有な香り(新酒香)がする。
火入れ 清酒を60〜65℃に加熱して殺菌すること。火入れは、殺菌ばかりでなく、酵素の破壊による酒質の安定化、香味の調熱などにも重要な働きをする。
生酒 上槽してから出荷するまで、いっさい加熱処理をしない清酒をいう。
生貯蔵酒 上槽してから火入れをせず生のまま貯蔵し、市販容器に詰めるときに1回だけ加熱殺菌をする清酒をいう。
原酒 上槽後水を加えない酒をいう。製法品質表示基準では、アルコール分1%未満の範囲内で加水調整したものも含まれる。
日本酒造組合中央会「日本酒用語集」より引用(2026年8月9日確認) ※スマートフォンでは横にスクロールできます

「ひやおろし」は貯蔵の前に火入れをして、出荷のときには火入れをしません。上の表の「生酒」(いっさい加熱しない)とも「生貯蔵酒」(詰めるときに1回だけ加熱する)とも、火入れのタイミングが違います。

よくある質問

BYは何の略ですか?
酒造年度(Brewery Year)の略です。日本酒造組合中央会の用語集に「BYと略記する」と記載されています。
製造年月とは違うのですか?
違います。酒造年度は「造られたシーズン」の区切りで、7月1日から翌年6月30日までです。ラベルの製造年月は瓶に詰めた時期を示すもので、同じものではありません。
R6BYと書かれていたら古いのですか?
2026年秋の時点では、ひと夏多く寝かせた酒ということになります。品質の良し悪しを示すものではありません。熟成期間が違うため、味わいの前提が変わります。
BY表記がない商品はどう判断すればよいですか?
商品名だけでは分かりません。今回確認した40件のうちBY表記があったのは5件でした。商品ページの説明欄を確認するか、販売店にお問い合わせください。

出典

本記事は編集部が上記の情報源を確認して作成しました。年度の対応表は中央会の定義(7月1日〜翌年6月30日)から算出したものです。確認できなかった事項については推測で補わず、その旨を記載しています。